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2007年9月25日 (火)

古典的漢字の覚え方

 前回(「声に出して覚える漢字」)で紹介したフォントハウスのページには、「巳、已、己」の他にも次のとおり、漢字の覚え方の表があります。

○壽の書き方
 「士(サムライ)が笛(フエ)を吹くフエの長さは一吋」
  しかし当用漢字で「寿」に略されたので,特殊な字体にだけ残ります。例:儔・檮
○戌・戊の覚え方
  「イヌ(戌)にボウ有り,ボウ(戊)にボウ無し」
○爪・瓜の覚え方
  「ツメ(爪)にツメ無く,ウリ(瓜)にツメ有り」
○于・干の覚え方
   「ウ(于)カン(干)はね,ぼう」
○亨・享の覚え方
  「トオル(亨)は通らず,通るはキョウ(享)」
  亨(とおる)は人名漢字、享(キョウ・うける)は常用漢字
○十戎・廿戒の覚え方
    「十(じゅう)ジュウ(戎),廿(にじゅう)カイ(戒)」
○識・職・織・幟の読み方
    「言うはシキ(識),耳シヨク(職)なれば,糸はオル(織)巾偏こそはハタジルシなれ」

 これこそが、わたしが期待していた「声に出して覚える漢字の本」の内容なのですが、さすがにこれだけでは本になりません。
 他のホームページからも漢字の覚え方を拾ってみることにします。

 いくつかのホームページで言及されていて、この手の漢字の覚え方で、もっともポピュラーなのは、どうやら「戀」と「櫻」のようです。皆さんもご存じでしょう。

「糸し糸しと言う心(いとしいとしというこころ)が戀」
「二貝の女が木にかかる(二階の女が気に掛かる)が櫻」
 これは、小学校だか中学校のとき、中年のオヤジ教師から教えられました。どうだ面白いだろうと教えてくれたのですが、旧漢字なのでピンとこなかったからでしょうか、わたしにはちっとも面白くありませんでした。

「努力の努は、女の又に力」
 これも昔から伝えられている有名な覚え方です。もう陳腐な感じがしますが、上のふたつと合わせてポピュラー御三家というところでしょうか。

 大修館書店のホームページには、この「戀」と「櫻」について、「寅さんの漢字講義」と題するコラムがありました。

先日、寅さんこと渥美清さんの7回忌のニュースが流れました。もうそんなにもなるのかと思われた方も多いのではないでしょうか。
 その寅さんが、漢字に関する講義を披露していたことをご存じでしょうか。
 「男はつらいよ」の第1作、妹のさくらのお見合いのシーンです。さくらの名前が戸籍上では「櫻」(=桜)と書くことが話題となったとき、寅さんはこう言います。「この『櫻』って字がね、おもしろうござんしてね。木偏に貝2つでしょ。それに女ですからね。『二階(貝)の女が気(木)にかかる』って、こう読めるんですよ。」これに相手方のお父さんが大感心。図に乗った寅さんは、つづいて「漢字ってのはおもしろうござんすね。」と前置きして、尸(しかばね)の部首に属する字にまつわるちょっとお下品な漢字講義をぶちかましてしまい、一気に株を下げるのですが、そこのところは、気になる方はビデオでお楽しみください。
 この「二階の女が木にかかる」というのは、「いと(糸)し、いと(糸)し、と言う心」(戀=恋)などとともに、昔は都々逸などにも歌われて、ずいぶんとはやった漢字の覚え方のようです。しかし、「櫻」も「戀」も旧字体。戦後の漢字改革については賛否両論ありますが、新字体を採用したことで、こういう文化が失われてしまったのは確かかもしれません。http://www.taishukan.co.jp/item/sinica/maimag_sample.html

 昔、わたしが中学生だった頃の小林旭の映画、渡り鳥シリーズの主題歌にも「旭のノーチヨサン節」というのがあって「恋という字はヤッコラヤノヤ、分析すればノーチヨサン、いとしいとしと言う心」と歌っていたのを思い出す。ここでまた新たな疑問がひとつ。「ノーチヨサン」っていったい何だ?「のう千代さん?」
 上の寅さんの尸(しかばね)の部首に属する漢字講義というのはわかりますね。尸の中に水または米が入ります。

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