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2007年10月23日 (火)

「巳己已巳(いこミき)」の謎

 『小野篁歌字尽』の画像にあった「巳己己巳」の読み方に、回答をいただきました。欣喜雀躍。読んでくださったのは、、学生時代の友人の奥さんで、書道に堪能で師範級の腕前、だから変体仮名もお手の物ということです。
 教えてもらった歌の読み方は、次のとおり。

「巳(すで)」にうえ、「己(おのれ)」はしたにつきにけり、
「己(み)はみなはなれ、「巳(つち)」はみなつく。

 しかし、この本はおかしいのではないか、との指摘も一緒にいただきました。出だしの「巳」を「すでに」と読み、最後の「巳」を「つち」と振り仮名しているのは間違いじゃないか、ということです。
 ちなみに、彼女が学校で習ったという、「已巳己」の覚え方は、

「ヤ(已)む、イ(已)、中。ミ(巳)は上につく、シ(巳)の声や。
 オノレ(己)、ツチノト(己)、キ(己)、コ(己)下につく。」

だそうです。ありがとうございます。また新しい覚え方を知りました。

 たしかに、これまで探してきた覚え方でも、

1 「巳、己、已」:ミは上に、オノレ、ツチノト下につき、スデニ、ヤム、ノミ中ほどにつく

2 「ミ(巳)は上に,スデニ(已)半ばと思えども,オノレ(己)は下と思え世の中」
3 「ミ(巳)シ(巳)は上,ヤ(已)むイ(已)はスデ(已)に半ばなり,オノレ(己)ツチノト(己)コ(己)キ(己)下につく」

と、漢字は三つでした。

 それなのにこの本では「巳己己巳」と文字が四つになっていて、それに「いこミき」と、かながふってある。そしてご指摘のとおり、1番目の「巳」を「すでに」と読み、次の「己」を「ミ」と読み、3番目の「己」の「おのれ」はいいとしても、4番目の「巳」が「ツチ」と読んでいます。
 これがこの本だけなら、間違いとも言えるのでしょうが、他の版本──取り上げている漢字の種類や数が異なるような本を含めて──を見ても、同じように「巳己己巳」の4文字を書いて、同じような読み方をしているように見えます。
 江戸時代は用法がちがっていたのでしょうか。四つの文字があったのでしょうか。

 もう一度画像をよく見てみると、「巳己己巳」ではなくて、「巳己已巳」のように見えます。三番目の字、画像では真ん中の横棒と左のLの縦の線は離れています。だから「已」と見たのですが、「(み)はみなはなれ」と歌にあることからすると、これは上の横棒にも真ん中の横棒にもくっつかない第四の文字なのでしょうか。

 またまた謎が謎を呼び、よくわからなくなってきました。

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