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2007年10月11日 (木)

『小野篁歌字尽』

 『小野篁歌字尽』をインターネットで検索して調べてみると、『小野篁歌字尽』が「往来物(おうらいもの)」と呼ばれる、主に寺子屋で使用された昔の初歩教科書の一つであることがわかります。「往来物倶楽部」というホームページには、次のような解説がありました。

このように、同じ原理でできた漢字や字形の似通った漢字、また同字を
含む熟語や世話字・宛字の類を行毎に二~五字(語)ずつ掲げ、さらに
暗誦用の和歌を添えたのが『小野篁歌字尽』で、語彙科往来では最も流
布したものの一つでした。
 寛文二年(一六六二)一月刊本(京都・近江屋次良右衛門板)がその
最古本で、本文冒頭の

  椿 榎 楸 柊 桐
  春つばき夏はゑのきに秋ひさぎ
     冬はひらぎ同はきり

のように、行毎に部首が共通する漢字を列挙するのが一般的です(これ
を仮に「椿」本と読んでおきましょう)。
 しかし、『小野篁歌字尽』はその後かなりの板種が見られ、寛文~延
宝期に京都で数種が刊行されました。他の出版物同様、その後の出版地
は江戸中心となり、江戸中期以降は江戸板が圧倒的となりました。
http://www.bekkoame.ne.jp/ha/a_r/C30.htm

 まったく便利な世の中になりました。家の中に座ったままで瞬時にこれらの知識が得られ、さらにこの本の中まで見られるのです。
京都大学附属図書館所蔵 谷村文庫
http://ddb.libnet.kulib.kyoto-u.ac.jp/exhibit/tani/1-54.html
(※05/07/07現在、このページにはつながりません)
東京学芸大学附属図書館 望月文庫
http://library.u-gakugei.ac.jp/lbhome/mochi/mochi11.html
(※05/07/07現在、このページはありました)
のページでは、いくつもの版本のページごとの画像を見ることができます。

 さて、これで無事わたしの探索は終わったことになるはずでした。ところが、この画像を見てもわたしには文章が読めないのです。懸案の「已己巳」のページも見つけましたが、なぜか「已己巳巳(?)」のように4つも字が並んでいます。(画像参照)覚え方の歌もよく読めません。謎は深まるばかりとなってしまいました。

Photo

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コメント

ここの画像のよみは「すでにうえ、おのれはしたにつきにけり、みはみなはなれ、つちはみなつく」です。字形も今とはちがうようです。

投稿: | 2012年12月31日 (月) 02時04分

十二支の巳と、十干の己が、現代の用法と違ってますね。

投稿: 丸山正通 | 2019年7月21日 (日) 08時00分

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