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2007年12月30日 (日)

『はじめちょろちょろなかぱっぱ』

 こんな本を見つけました。
 
 高柳蕗子『はじめちょろちょろなかぱっぱ 七五調で詠む日本語』
 (2003年3月10日、集英社、1400円)
 
 本屋の店頭で、わたしが探していた本がとうとう出たか、と驚きました。帯に
は「リズムにのって覚えたい日本語たち/ゆたかでおいしいことばが満載/七五
調のやさしいコトダマ…」とあり、目次を見てみるとなんと
 
 〔実用編・言葉のモバイル〕
 一 ニカイの下に女あり……字を覚える
   「櫻」の字を覚える/「戀」の字を覚える/「松」の字を覚える/
   小野篁歌字尽/「叡」の字を覚える/「壽」の字を覚える/「熊」
   の字を覚える/「業」の字の筆順を覚える/巳己已の区別を覚える
   /瓜と爪の区別を覚える
 二 せりなずな……暗記はまかせて
  
と、これはほとんどそのまま。
 最初の「「櫻」の字を覚える」の箇所を見ると、「木の横のニカイの下に女あ
り」「十八のニカイの下に女あり」「櫻という字はヤッコラヤノヤ分析すればノ
ウチゴドン二階の女が気にかかる」と、三種類の覚え方が出てきます。

 さっそく買って読んでみると、残念ながらいささか期待はずれでした。わたし
の期待が大きすぎたのかもしれません。
 一番残念だったのは、覚え方が出てくる漢字が少ないことです。目次にあがっ
ている字の他にはあまりありません。だから、わたしにはあまり新鮮味がなく、
櫻や戀の字はもういいよというところです。
 わたしの最大の関心事、巳己已の区別は

・みは上に、おのれ・つちのと下につき、
 すでに、やむ、のみ中ほどにつく
・中につくすで(已)にイの声、下につく
 己(おのれ)キの声、上は巳(ミ)の声
・キ・コの声、オノレ・ツチノト下につき、
 イ・スデは中に、シ・ミは皆つく

3種類の覚え方がでてきました。またバリエーションが増えてしまいましたが、
わたしの疑問(「すでなかば、おのれはいでず…」という覚え方)は解消されま
せん。

 それでも、いくつか新知識がありましたので紹介しておきましょう。
 
 「松」:松という字を分析すればキミ(公)とボク(木)との差し向かい
 「語 証 誠 調 警」:吾語る正しき証(あかし)誠(まこと)成る
             周(あまね)く調べ敬し警(いまし)む
 「明 映 星 晴 曇」:月明かり央(なか)ば映して星生まれ
             青く晴れても雲あれば曇
 「叡」:片仮名のトの字ベキの字※一の谷
     口を目にして作り又なり
       ※ベキの字=ワかんむり
 「業」:たてたてチョンチョンよこチョンチョン
     よこよこよこのたてチョンチョン
     
 著者は「歌人、1953年生まれ」とのことですが、『小野篁歌字尽』の作者は小
野篁だと書いているのはちょっといただけません。

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