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2008年6月 3日 (火)

15  『ブラック・ジョーク大全』

 今回は阿刀田高の『ブラック・ジョーク大全』(講談社文庫)から。

出版社で

読者「おたくで出版している本は広告がおもしろいわりには中身がおもしろくないね」
販売員「そうですか?じゃあ名誉挽回、来月出版の本をぜひともお買い求めください」
読者「ダメだね。もう二度とだまされないよ」
販売員「いえ、いえ、今度こそご満足いただけますよ。なにしろ今まで広告を書いていた男が書いた本なんですから」
(阿刀田高『ブラック・ジョーク大全』講談社文庫、P50)

社長室で

副社長「社長、素晴らしい回想録をご執筆中だとか。早く読みたいですな」
社長「いや、これは死後にしか発表しないつもりなんじゃ」
副社長「だから早く読みたいんです」
(阿刀田高『ブラック・ジョーク大全』講談社文庫、P83)

 これは前に紹介した「善は急げ」(『ポケット・ジョーク 神さま、仏さま』P30)と同一のネタですね。

出版社で 2

編集長「新刊書の広告を出したんだが反響はどうかね?」
編集員「抗議の電話がさっきから鳴りっぱなしです」
編集長「どうして?”新妻が夫と食べる料理百種”……抗議を受けるようなほんじゃないんだが……」
編集員「ええ。ただ書名に誤植があったんです。”夫と”が”夫を”になっているんです」
(阿刀田高『ブラック・ジョーク大全』講談社文庫、P127)

研究室で

学生「先生、また本を貸してください」
先生「ああ、いいよ。どの本?」
学生「この前お借りしたのと同じような本を……」
先生「同じ著者の本かね?それとも同じようなテーマの本かね?」
学生「いえ。著者やテーマはどうでもいいんです」
先生「ほう……?」
学生「この前の本には一万円札が挟んでありました」
(阿刀田高『ブラック・ジョーク大全』講談社文庫、P225)

酒場で

詩人「ボクの詩集を出版してくれないかな」
編集者「ウーン。詩集は読者が少ないからなあ」
詩人「でも、最近ボクの詩の読者は、確実に二倍は増えたぜ」
編集者「あ、知らなかった。いつ結婚したの?」
(阿刀田高『ブラック・ジョーク大全』講談社文庫、P230)

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