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2008年11月 7日 (金)

『カムイ伝』をどうぞ

 なむや文庫(http://homepage2.nifty.com/namuyabunko/)の今月の本棚は、このブログで『蟹工船』の次に読む本として推薦しておいた、白土三平『カムイ伝』です。

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  推薦するからには内容の紹介などをしようと思いたったのはいいけれど、さて最後に読んだのはいつだったか。あらすじもだいたい覚えているつもりでしたが、さて書こうとするとよくわからなくなって確信がもてません。
  読み返さなければなりませんが、ともかく大長編です。白土三平画業50周年記念として2005年9月から刊行された『カムイ伝全集』版では、第一部15巻(なむや文庫で売り出した新書判では21巻)、第二部12巻、『カムイ外伝』11巻の合計38巻あります。
  読み返しは後日にして、ここはとりあえず、全集の広告ページにある「カムイ伝とは」という案内を全文引用しましょう。

 
江戸期のはじめ、日置藩に三人の少年がいた。
非人の子・カムイ、下人の子・正助、武士の子・草加竜之進である。
カムイは自由を求めて剣の道を究めようとするが
はからずも忍びの道に入る。
正助は百姓になろうと勉学に精を出し、農業技術を磨いていく。
竜之進は日置城主の陰謀によって草加家を滅ぼされ、復讐を誓う。
やがて、カムイは抜け忍として終わりのない逃亡と闘いの日々を送り、
正助は開墾した新田を守るため一揆を起こし、仲間とともに自首するが
役人の策謀によって一人生き残り、裏切りものの汚名を着る。
竜之進は武士という階級に深い疑いを抱えながら浪々の旅をおくっていく。
三人の少年たちは、圧倒的な大きさを持つ自然、社会制度、権力にぶつかり苦闘し、成長していく。

第一部では三人の夢と挫折が描かれ、外伝では逃亡を続けるカムイの内面が深く描かれる。
一度、ばらばらになった三人が再び出会い夢を追い始めるのが第二部。第三部で完結の予定。(http://www.shogakukan.co.jp/kamui/

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(登場人物は、ゴールデンコミックス版第11巻より)

第三部でようやく物語は核心に入るのだと白土三平は言っているようですが、はたして、実際に第三部を読むことができるかどうか、はなはだ心配なところです。
 
  全集の刊行にあわせて
「白土三平とカムイ伝の世界」というサイト(http://kamui.shogakukan.co.jp/kamui/
が立ち上げられ、そこに田中優子が
「カムイ伝から見える日本」http://kamui.shogakukan.co.jp/kamui/original.html
を書いています。
 最近出た『カムイ伝講義』(田中優子、2008、小学館)という本は、これをもとにまとめられたもののようです。おもしろそうですが、未読なので今のところなにも言えません。ただちょっと残念なのは、この本の趣旨は『カムイ伝』そのものを論じることにはないことです。
「カムイ伝のむこうに広がる江戸時代から「いま」を読む」
と惹句にあるように、『カムイ伝』を素材にして、身分制度とか百姓の生活、農業・商業の発達などを検証し、江戸時代を考えるというのが、この本の目的のようです

 その他、ネットでは松岡正剛の『千夜千冊』の第千百三十九夜「白土三平『カムイ伝』全15巻」http://www.isis.ne.jp/mnn/senya/senya1139.htmlがとても参考になります。

 『カムイ伝 第一部』は、同時代で読んでいた本でした。「ガロ」の連載を読み、単行本を出る都度買って読み、友人たちとあれこれストーリイや登場人物について話もしたものです。
 その中に、どういうわけか「シブタレ」と呼ばれていた友人がいました。性格によほど問題があったのでしょうか。実はその「シブタレ」が毎月「ガロ」を買っていて、いつもそれを読ませてもらっていたのですが…

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