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2009年1月 6日 (火)

ああ『大航海時代叢書』

 なむや文庫(http://homepage2.nifty.com/namuyabunko/)の2008年3月の本棚は岩波書店の『大航海時代叢書』でした。
 昨年、この一部が売れたのは良かったのですが、売りに出したときには気がつかなかった欠陥がある、という話になってしまいました。
 本を受け取ったお客さんから、中を確認していたところ、白い漆喰の破片のようなものが落ちてきた、表紙の折り目から装丁が剥がれてきたと連絡がありました。
 いったいどういうことなのか、よくわからない。それで、手元に残っている、他の『大航海時代叢書』を確認してみることにしました。

 これがその『大航海時代叢書』

Dscf0034

 1978年の刊行(初版は1966年)ですから三十年前の本なので、箱にシミが出たりしているのは前から承知しています。その他、見たところ本体はきれいです。
 ところが、問題の表紙の折り目、製本用語で「溝」というところをよく見ると、下の方に割れ目があります。下の写真、右の白い部分の背中に近い方の下の部分です。

Beforedscf0035

 で、表紙をぐっと開いてみると、なんと溝から本当に白い粉がぽろぽろこぼれてきました。背を覆っているビニールレザーが経年劣化で硬くなって、力を加えると剥離してしまうのでした。
 これが、開いてみた後の写真。拡大しなくてもはっきり白い筋が見えると思います。

Afterdscf0036_2

 白い筋をさらに拡大して見ると、こうです。

Dscf0039 

 これでは、申しわけありませんと言うしかありません。
 岡本太郎に「座ることを拒否する椅子」という作品がありましたが、「開くと表紙がこわれる本」では洒落にもなりません。

 この材料で装丁をしたら三十年後にどうなるか。岩波書店といえども、そこまでは検証しきれなかったのでしょう。この本がこれまで、よほどの高温とか低温の過酷な環境のもとにあったとは考えられないので、やはり材質の問題だと思います。本物の革だったらこんなことにはなりません。

 これは第一期の『大航海時代叢書』の話で、第二期の『大航海時代叢書』は装丁が変更されて、ビニールレザーの部分がなくなっているので剥離することはありません。一期と二期の間は二十年くらいたっているので、ひょっとすると、第二期を刊行するときに、あれはまずいよという話があったのでしょうか。

 ここまで書いて、本当に材質の問題なのか心配になってきました。管理が悪くて劣化てしまった可能性もないわけではない。うーん、ともかくごめんなさい、以後注意します。古本屋も楽じゃありません。

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