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2009年1月22日 (木)

アメリカに黒人大統領

 1月20日正午(日本時間21日午前2時)、米大統領にバラク・オバマが就任しました。黒人初の大統領誕生の歴史的瞬間とはいえ、夜は弱いのでテレビ中継は見ないで、翌朝、インターネットの ABC News を見ました。

 思えば遠くまで来たものです。

 わたしが子供だった頃は、まだ『アンクル・トムの小屋』が肯定的に評価されていた時代でした。
 小学校には、同学年ではありませんでしたが、「黒んぼ」と呼ばれていた子どもがいました。当時のわたしにはどうして肌が黒いのか、よくわかりませんでした。運動会で、足がとても速かったのを覚えています。日本の各地にまだ米軍のキャンプが残っていた時代です。

 それからキング牧師の公民権運動、そしてそれを否定する過激なマルコムX、ブラック・モスリムの運動──「ブラック・イズ・ビューティフル」の時代があり、カシアス・クレイがモハメッド・アリになりました。
 メキシコ五輪の陸上二百メートルで、優勝および三位となった黒人選手が、表彰台で黒い手袋をはめた拳を高く掲げるブラックパワー・サリュート(The Black Power Salute)と言う黒人差別に抗議するパフォーマンスも記憶にあります。これは1968(昭和43)年、キング牧師暗殺の年であり、わたしは大学二年、ベトナム戦争の時代でもありました。

 その後、これらの運動が沈静化したからでしょうか、わたしが生きているうちに、アメリカに黒人大統領が誕生することになるとは、思ってもみませんでした。公民権法が施行され、アメリカ内部では、徐々に、大きな変化が起こっていたということです。

 そう言えば、日系三世ケネス・ヤマオカがアメリカ大統領選に出馬する、かわぐちかいじ作『イーグル』は、おもしろい本です。おすすめします。

Photo

 オバマ大統領だからといって、多くの問題を抱えたアメリカの政策が劇的に変わるわけではありません。「チェンジ」と言っても、アメリカがひっくり返るほど劇的に変えるとは思われていないから選ばれたわけでしょう。
 急激に、なにもかもいっぺんに良くなることはありません。悪くなるときは、戦争や災害のように、一度に何もかも悪くなってしまいますが、良い方向への変化は、徐々にしかおこらないもののようです。
 ともかく一歩進んだとは言えるでしょう。黒人の大統領誕生をことほぎます。

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