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2009年3月 3日 (火)

週刊ポストの創刊号

 週刊現代の次はやはり週刊ポストの創刊号でいきましょう。昭和44(1969)年8月22日づけですから週刊現代より十年遅れ、今から四十年前のことです。
 表紙と裏表紙、三船敏郎が元気です。

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 これが目次。現在の週刊ポストと比べると、ずっとおとなしい感じですが、記事は創刊時から、はっきりサラリーマンを対象にしぼっています。

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 目次のトップは「フォード会長が初めて語った日本上陸作戦」。ヘンリー・フォードの孫のフォード会長への国際政治評論家中丸薫氏のインタビュー記事です。

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 四十年前は、強大なアメリカの自動車会社が、関税障壁に守られた日本の自動車会社を自由化で飲み込もうと襲いかかってくると恐れられていた時代だったのです。
 記事には「(フォードの)昨年の売り上げ高百四十億ドル、五兆円、つまり日本の国家予算の四分の三」とあります。当時の日本は、同じ記事内に「自由世界第二位の経済力を持つようになった」とありますが、まだまだ力は弱く、アメリカの自動車産業は見上げるような巨人だったのです。
 それをこの後の四十年で日本の自動車産業は世界を席巻し、今やフォードは存続すら危うくなっているわけですから、経済危機のさなかですが、日本もよくやってきたよなあ、とちょっと感慨にふけりたくなります。

 また、全体におとなしい感じがするとはいえ、目次には「このままでは学生は殺される!」とオーバーな文句も踊っています。
 この年の1月がお茶の水カルチエ・ラタン闘争、東大安田講堂の封鎖解除、6月には新宿西口のフォークゲリラが機動隊に排除と、物情騒然としていた時代でした。
 記事は「大学立法が成立して、かえって火に油を注いだのではないか」と、さらに騒ぎが大きくなるのを期待するような気配がありますが、このあと学生運動が次第に下火になっていきます。この頃わたしは何をしたらいいのかわからない何もしていない大学三年生でした。

 当時を思い出させるこんな記事もありました。

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 梅棹忠夫の『知的生産の技術』(岩波新書、1969)です。ベストセラーになりました。
 わたしもこれを読んではまってしまった口で、さっそく京大型カードを買い込みました。しかしものになりませんでした。ともかくこのカードは場所をとります。一枚に一件、余白を恐れず惜しまず使えという教えに従ってやってみると、どんどん増えて置き場に困るし、カード代も貧乏学生には馬鹿になりません。
 ただ梅棹忠夫の本は、この後もずっと読み続け、著作集まで買い込みました。この人の無駄のない、飾り気のない、わかりやすい文章が好きです。

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