« 本棚を作る 1 | トップページ | メルヴィル『白鯨』 »

2009年7月 8日 (水)

川柳・円丈二人会

 前に三遊亭円丈の新作落語をナマで聞きたいと書きました(三遊亭円丈『御乱心』)。そうしたら横浜にぎわい座で「川柳・円丈二人会」があるというので、さっそく行きました。2009年7月4日(土)のことです。

Photo

 チラシにあるとおり売り文句は「六代目三遊亭圓生譲りの古典&十八番新作競演」。

 川柳川柳(かわやなぎ・せんりゅう)は、もと三遊亭さん生と言って円丈の兄弟子だったが、圓生の落語協会脱退騒動のとき、いろいろあって協会に残ったため、圓生から名前を返せと言われ、川柳と改名した。Wikipediaによれば「自他共に認める「落語界の酒豪番付の“悪い方の”横綱」であり、その武勇伝は数知れない」そうです。

 円丈も川柳も、圓生に対しては複雑な思いがあるのでしょうが、その圓生の弟子だったことが今でも売り文句になっているのは、圓生という名前がそれほどのブランドだということです。川柳の弟子の「つくし」まで、「川柳(かわやなぎ)では誰も知らないので、落語家かどうかもわからない。だから「圓生の孫弟子です」と言ってます」と話してました。

 順番と演目は次のとおり。

 ・三遊亭玉々丈 「名古屋版金明竹」…関西弁のかわりに名古屋弁を使ったネタ。円丈が教えたのだろうが、名古屋弁がまだまだ。
 ・川柳&円丈&つくし「オープニングトーク」
 ・川柳つくし    「少子化対策」 …新作。少子化担当相が実績を上げるため子づくりに励む話。 テレビには絶対のせられない。
 ・三遊亭円丈   「居残り佐平治」…フランキー堺が映画『幕末太陽伝』で佐平治をやっていたのを思い出した。あの映画は傑作でした。           
 ・川柳川柳    「首屋」…話の前にメモを見ながらの差別用語漫談が中心。
 ~仲入り~
 ・三遊亭円丈   「夢一夜」…末期ガン患者が畳の上で死にたいと病院を抜け出して暴走する話。
・川柳川柳    「昭和の笑話(しょうわのしょうわ)」…昭和懐古の漫談。

 古典と新作の両方が聞けて、充実していました。
 川柳のは落語というより漫談ですが、昭和懐古の時代劇映画やテレビ初期の話。
 鞍馬天狗が追われて屋根から飛び降りると必ずそこには愛馬が待っている。新撰組はどうして馬に気づかないんだ。旗本退屈男の顔をかすめて矢文が飛んでくる。矢文なんか撃ってないで直接退屈男をねらえばいいのに、といった調子で、わたしはこの手の時代劇を見て育ったくちですから、そうだったそうだったとなつかしく思いながら、涙を出して笑いました。

 お目当ての円丈の新作落語は、とてもおもしろかった。やはりテレビで見るのとは違います。迫力があるし、テンポもいい。
 なるほど過激なストーリイで、桂米丸や三遊亭歌奴の明るくのほほんとした新作落語とはあきらかに違います。時代を画したというのが納得できました。

|

« 本棚を作る 1 | トップページ | メルヴィル『白鯨』 »

なむや文庫雑録」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 川柳・円丈二人会:

« 本棚を作る 1 | トップページ | メルヴィル『白鯨』 »