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2009年7月 5日 (日)

本棚を作る 1

理想の本棚

 本棚には苦労しています。いろんなものを買ってみたり、自分でも作ってみたり。でもなかなか、これはというものがありません。

 本棚は、どういうサイズの本を、どれだけ、どこに置くかで、必要なかたちも大きさも違ってきます。理想的には並べる本と置く場所に合わせて作ればいい。百科事典や全集ものの専用本棚のように、中身が決まっていればかたちも大きさも決まります。
 しかし、ふだん買う本は大きさも数もあらかじめ決まっているわけではありません。シリーズものの一冊だけを買うこともあります。それに叢書ごとに違った大きさの本棚を並べるというのは、見た目もよくないし、余計な場所をとります。
 大きさも数も決まっていない、日々増殖し続ける本に対応するためには、特殊なサイズの本は別にして、ある程度汎用性のある本棚を考えなければなりません。

 自作する前に、当然、買う、または職人さんに頼んで作ってもらうという選択肢があります。けれどもこれには相応のお金がかかります。わたしの「窮々自適」ではむつかしいことです。
 そのうえ既製品の本棚には、なかなかこちらの都合や好みにあったものがありません。

 インターネットで「本棚の作り方」を検索すると、清く正しい本棚の作り方というホームページが出てきます。人気があって、あちこちのブログに引用されています。
 そのはじめのところに、「家具屋の本棚の七不思議」として、こう書かれています。

    (1) 天井まで届く高さのモノがない
    (2) やたら奥行きばかり有り過ぎる
    (3) 肝心の棚板がほとんど太鼓作り
    (4) 不要なガラス窓や扉などが付く
    (5) そのくせ裏板の強度に不安有り
    (6) 上等な品物ほど派手で悪趣味だ
    (7) 息の長いロングセラー品もない

http://www.coara.or.jp/~tt/books/bkshelf/bkfrm.htm

 おっしゃるとおりです。
 そして、これらを考慮して、自作の方法が紹介されている本棚は、

・高さ 2,270mm ×幅 642mm × 奥行 210 m
・下部(高さ1820mm)と上部(高さ450mm)に別れる
・棚は、下部6段、上部2段の合計8段
・21mm厚のシナベニヤ使用

というものです。
 詳しくは上記HPをごらんください。おもしろくて、とてもためになります。わたしもいろいろ参考にさせていただきました。

 この本棚の特徴は、1 天井に届くくらい高い、2 奥行きが薄い、ということです。奥行き21センチはそんなに薄くないのでは、と考える人もいるもしれませんが、これについては、作者がこう書いています。
「(作者の蔵書は)パソコン関連の雑誌が死ぬほど多く、これが収まるのに必要な長さとはピッタリ「21センチ」である。一方、一般的な文芸書や新書本、またはコミックなどでは「15センチ」あれば十分だと言える。」
 使う人の必要十分な奥行きで、ということです。
 市販のスチールの本棚が奥行25センチで、このあたりが日本の本棚の標準になっています。その結果、本の前の空間になにかしら物が置かれるか、さらにその前に本を置いて後ろの本が隠れるか、どちらかになっていることが多いようです。

 わたしは、日垣隆というジャーナリストの愛読者で、そのメールマガジン「ガッキィファイター」の購入者でもあります。そのメルマガで、2005年に、「理想の書棚」の購入があっせんされました。日垣隆については、なむや文庫の今月の本棚でも紹介しました。この人は買い物が好きで、気に入ったものを見つけると、ときどきこういう催しを行います。

Tsukihon0812
日垣隆の本

 日垣隆が考える「理想の書棚」に近いものが見つかったので、それを一部改良してもらい、まとめて発注する、希望者があれば一緒にどうぞ、という趣旨で、このとき提示された「理想の書棚」の条件はこうでした。

1、労せず収納した姿が美しいこと。
2、本が取り出しやすいこと。
3、一般的な書棚より多くの本が収まること。
4、なおかつ、部屋の場所を余分にとらないこと。
5、書物だけでなく、大型パンフやA4系の複写資料も綺麗に収まること。
6、安っぽくなく、むしろ高級感があること。
7、耐震にすぐれていること。
8、だからと言って値段が高すぎないこと。2万円以下が望ましい。
9、その書棚に近づくと嬉しい。初めて見たとき感動できればなお良い。
10、欲しいと思ったらすぐに配達されること

 これもなるほどそのとおりです。(これは日垣隆の『知的ストレッチ入門』(大和書房、2006、P73~74)にも載っています。)

 この条件の本棚の仕様がこれ。
 http://homepage2.nifty.com/higakitakashi/bookshelf/page.html
 これはもう販売終了していますが、もとになった「ロング書棚」は今もこちらで販売されています。
 http://www.rakuten.co.jp/e-unit/1074002/

 特徴は、
・高さ 2150mm、(平均的日本人が片手を伸ばせるぎりぎりまで)
・下部(高さ750mmくらい)と上部(高さ1400mmくらい)で奥行きが違う
・奥行きは下部が最大295mm、上部が170mm
・棚は、下部は大型本用2段、上部は一般書用6段の計8段。

 日垣隆によれば、日本で書かれた本の奥行きは、その99%が15センチ以内におさまるそうです。また棚の高さは20センチあれば、文庫、新書、コミック、普通の単行本がおさまる。ひとまわり大きいA5判の本でも高さ22センチで十分。これに収まらない百科事典などの大型本や会議などで使われるA4サイズの資料は、下部の2段に収められる、というわけです。

 いいじゃないかと、わたしも早速、120センチ幅をひとつ買ってみました。
 なるほどたくさん収納できます。うれしくて目一杯本を並べて、これはいいものを買ったと思っていました。
 ところがしばらくたつうちに、棚が次第にたわんできました。
 こんな感じです。

Sdscf0998

 写真は広角でとっているので少し誇張がありますが、実際にもちょっと悲しい感じです。
 ダボの上に乗っている可動棚の方がたわみが大きいのですが、固定棚も程度は小さいけれどたわんでいます。
 棚の材質は「プリント化粧繊維版」というのだそうですが、十分な強度がなかったということになります。しかし、問い合わせてみても他の購入者からはそんな話はないそうです。わたしだけ不良品があたってしまったのでしょうか。こういう状態です、と写真を送ったら代金を返していただきましたが、ちょっと残念でした。

 さてそこで考えました。自分でこれと同じようなものを作ればいい。強度はもっとあげるが、価格はおさえる。幅120センチでひとつ19,740円は、収納力を考えれば高いものではありませんが、十本、二十本とまとめて買うとなると、やっぱり「窮々自適」に抵触します。
 「清く正しい本棚」で提示されている本棚の経費も、65センチ幅でひとつ15,000円ぐらいということです。これもきつい。
 より強く、より安くを目標に、自分で作ろう。 Do it myself !

 というわけで、本棚を作る話は、もう少し続きます。

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