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2009年10月19日 (月)

『ロケットボーイズ』

 秩父の農民ロケット「龍勢祭」を見て、思い出した本と映画があります。

 『ロケットボーイズ』(上・下、ホーマー・ヒッカム・ジュニア、草思社、2000)と映画『遠い空の向こうに』(1999、アメリカ、原題 October Sky)です。
 その名のとおり、ロケットを打ち上げる少年たちの物語です。

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 上巻のカバー袖にある売り文句を引用します。

1957年、ソ連の人工衛星スプートニクが、アメリカの上空を横切った。夜空を見上げ、その輝きに魅せられた落ちこぼれ高校生四人組は考えた──このままこの炭鉱町の平凡な高校生のままでいいのか?そうだ、ぼくらもロケットをつくってみよう!
度重なる打ち上げ失敗にも、父の反対や町の人々からの嘲笑にもめげず、四人はロケットづくりに没頭する。そして奇人だが頭のいい同級生の協力も得て、いつしか彼らはロケットボーイズと呼ばれる町の人気者に。けれど根っからの炭鉱の男である父だけは認めてくれない……
         ***
のちにNASAのエンジニアになった著者が、ロケットづくりを通して成長を遂げていった青春時代をつづる感動の自伝。

 何年か前に読んだ本なので、細かいところはもう忘れていますが、ロケットづくりの苦心談に、父親との葛藤・田舎の斜陽の炭鉱町(舞台はアパラチア山脈)からの脱出という青春物語がからんだ、とても楽しい本でした。
 アメリカの田舎というのは、当時の日本とたいして変わらないくらい封建的?(家父長的?)あるいはもっと厳しいところではないかと思った本でもありました。

 これを映画化したのが『遠い空の向こうに October Sky』です。

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『遠い空の向こうに』 DVD

 本を読んでから映画を見ると、ついつい本の「絵解き」を見るようになってしまいます。それに話がわかっている分、感興が削がれるところもありましたが、十分おもしろい映画でした。

 廃れていく炭鉱町、父親との葛藤、それにイベントの成功までの苦労話というと、そのまま日本映画『フラ・ガール』です。あれもおもしろい映画でした。あの映画の製作者はきっと『ロケットボーイズ』あるいは『遠い空の向こうに』を見ているに違いありません。

 スプートニクの打ち上げのとき、わたしは10歳で、小学校四年生でした。当時の大ニュースで、マンガの世界が現実になっていくんだということを教えられました。わたしも夜空を見上げ、科学者にあこがれたものです。そしてソ連の人工衛星打ち上げの記念切手を手に入れました。
 『ロケットボーイズ』の著者は当時14歳で、ハイスクールでロケットを作り、炭坑町を出て大学へ進み、とうとうNASAの技術者にまでなったという、夢を実現した人生を送ったわけですが、わたしは記念切手から先へは進めなかったようです。

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