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2010年6月 5日 (土)

25 『笑話コレクション』

 ブリキのおもちゃコレクター、テレビの「開運!なんでも鑑定団」の鑑定士として有名な北原照久に『笑話コレクション(しょうわ-)』(翔年社、2006)という本があります。

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 一番最初に紹介されている笑話がこれ。

コレクターの性(さが)

 あるコレクター、世界で一冊しか現存しないとされていた本を持っていると自慢していた。
 ところが、あるオークションで、同じ本が売りに出された。信じたくはなかったが、焦った彼は、全財産をなげうってでもとそれを競り落とした。
 手に入れるやいなや彼は、それを暖炉に投げ入れた。(P17、下線部は原本では傍点。以下同じ。)

 おわかりだと思いますが、競り落とした本を暖炉で燃やすことによって、本当に世界で一冊しかない本の所有者になれた、という話です。これはジョークというより、蒐書狂というのがどれほど狂った人間であるかを示すエピソードとして有名な話です。

 本が出てくる笑話はもうひとつ。

これぞ男のホンカイ!

 おいしいシウマイ♪崎陽軒の野並豊会長は粋な方で、その会社に招待されたときのことである。通された応接室には、立派で大きな書棚が壁を飾っていてズラリたくさんの本が納まっていた。
 ボクは「すごいですねぇ。これ全部お読みになったのですか?」と尋ねた。
 すると野並会長、「いやあ、読んでない本がたくさんあるよ。ただ本が好きなものだから、よく本屋に立ち寄って、思わず何冊か買ってしまうんだ」とおっしゃる。
 そして「それが癖(へき)なんだ」と付け加え、はにかみながら……さらにひとこと「男の本懐ってもんかな」(P26)

 崎陽軒のシウマイ弁当はうまいですね。これまでに何十食も、ひょっとすると百食以上食べているかもしれませんが、あきたという感じはありません。

 崎陽軒のシュウマイはなぜ「シウマイ」なのか、横浜では昔シウマイと呼ばれていたのか。疑問でしたが、野並豊会長の『大正浜っ子奮闘記』(神奈川新聞社、2007)という本を読んでわかりました。

 父の郷里の栃木県に独特の訛りがあり、「え」と「い」が逆になったり、「きゅー」「しゅー」の発音が「きぃー」「しぃー」になる傾向が強い。従って父がシューマイを読むとどうしても「シィーマイ」になってしまうのである。
 では、本場中国ではどう発音するのか疑問に思い、職人の呉さんに発音してもらったところ、「シウ※マイ」だという。(注:※=斜め右上の矢印)中国語には四声というものがあり、その抑揚によれば「シウ※」という発音になるらしい。それを聞いた父は上機嫌で、「ほら見ろ、中国語ではシューマイじゃなく、シウマイというんだ。だから、崎陽軒はシウマイでいこう」という理由で、当社の商標ができあがった。(前掲書P26)

 駅で折り詰めにして売るために、冷めてもおいしいシュウマイ(シウマイか)を作ったというのは有名な話ですが、実際に開発したのが、このお父さんと中華街からスカウトしてきた広東生まれの点心職人の呉遇孫さんだったそうです。

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 ちょっと「本のジョーク」からはずれてしまいました。

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