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2010年8月10日 (火)

27 世界のジョーク事典

 『世界のジョーク事典』(松田道弘編、東京堂出版、2006)という本があります。編者の松田道弘は、あの京都の町医者松田道雄の子どもで、奇術関係の著作が多く、ジョークについては他に『ジョークのたのしみ』(ちくま文庫、1988)もあります。
 世界のジョークを、医者、グッド・ニュースとバッド・ニュース、天国と地獄、フランス小咄など80余の項目に分類して収録したアンソロジーです。

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 「読書」という項目があるので、そこに収められたジョークを紹介します。
 残念ながらこれまで紹介したジョークと同工異曲のものが多いようです。まあジョークは、人名を変え、状況を変えながら伝わっていくもののようですからしかたありません。

 「小説が欲しいんだ」
 「軽いものでよろしいでしょうか。ヘビーなものが……」
 「重くても一向にかまわない。外に車が待たせてあるから」(P189)

 本屋のレジで。
 「このミステリは面白いんだろうね?」
 「そんなことは最後のページを読むまでわかりませんよ。そこではじめて被害者の姉が犯人だと分かるんですから」(P190)

 母親「何を読んでいるの?」
 子ども「牡牛が月を飛び越える話だよ」
 母親「そんな本を読むのをいますぐおやめ。何度言って聞かせたら分かるの。お前がSFを読むのはまだ早すぎるって」
 (原注)牡牛が月を飛び越えたというのは、マザーグースの有名な歌詞。(P190)

 本屋のカウンターで客がたずねています。
 「『男が女を支配する』という本はどこにありますか?」
 「それだったら幻想文学のコーナーへどうぞ」(P190)


 「私は150冊の本を持っているが本棚がないのだ。だれも私に本棚を貸してくれない」(ベニー・ヤングマン)(P190)

 「お金がなくても幸せになれる本」定価が20ドル。(P190)

 「タバコがいろいろな病気の原因だということは、何冊も本を読んで分かった。やっと決心したよ。本を読むのはやめにしよう」(P190)

  読書以外の項目に分類されていたけれど、本が関係するものも次にあげておきます。

 結婚して50年になるおじいさんとおばあさんに金婚式の記念に贈るのにふさわしい本はないかと聞かれた本屋の店員。選び出した本のタイトルは『抗争の半世紀』。(P85)

 ある作家が死にました。天国の門につくと聖ペテロが天国を選ぶか地獄を選ぶかとたずねます。
 作家はまず地獄を見せてもらうことにしました。地獄では作家たちは灼熱の牢獄でデスクに鎖でつながれ、鬼どもにビシビシと鞭で叩かれています。
 天国に案内してもらった作家は、同じ風景にひどく驚きます。ここでも作家たちはみな同じように灼熱の牢獄のデスクに鎖でつながれて鞭打たれています。作家は思わず叫びます。
 「これじゃ地獄と変わらないじゃありませんか」
 「それが違うのだよ」聖ペテロは諭します。
 「ここではきみの本は出版してもらえるんだ」(P189)

 最後はちょっとわかりにくかったでしょうか。天国へ行っても作家の生活は地獄、違いは書いた本が出版されるだけ、ということでしょう。

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