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2012年11月 3日 (土)

J41 イギリス・ジョーク集2

 前回のJ40 イギリス・ジョーク集があまりおもしろくなかったので、本が直接出てくるわけではないけれど、もう少しおもしろいジョークを紹介しておきます。
 いずれも前回の本『イギリス・ジョーク集』(船戸英夫訳編、実業之日本社、1974)からです。

明快

 フランスのタクシー運転手が、あるときサー・アーサー・コナン・ドイルをペテンにかけた。
 駅からこの著名な推理作家をホテルに送りとどけて、運賃をもらうと、
「メルシー・ムッシュー・コナン・ドイル」
 といったのだ。
「おや、どうしてわしの名を?」
と、ドイル氏はたずねた。
「そのことですが、新聞であなたが南フランスからパリにこられることを読みました。あなたの格好からイギリス人にちがいないと思い、また髪には南フランスの理髪店の特徴がでています。以上の点をまとめて、まさしくあなただと推測したのです」
「それはすばらしい! その他にも手がかりがあるかね?」
「そうですね、あなたの名前がかばんに書いてあるという事実も見逃せません」
(P186)

ゆでたベヘモス

 小説家のロバート・ルイ・スチーブンソンがサンフランシスコに滞在していたとき、友だちと連れだって、絶対に客の注文にノーといわない偏屈なレストランへ出かけていった。
 たとえば月のスライスを注文すれば、かしこまりましたといって引っこんだ挙句、只今ちょっときらしております、といいに出てくるといった調子なのだ。
 二人は給仕人を呼んで注文した。
「ベヘモス(『聖書』に出てくる怪獣の名)のゆでたの二人前!」
「かしこまりました。レアでしょうか、ウェルダンでしょうか?」
「ウェルダンだ」
 ほどなく給仕人はもどってきていった。
「まことに恐れ入りますが、ベヘモスは切らしております」
「なんだって、もう売り切れか!」
と、小説家はたまげたふりをして聞き返した。
 給仕人は声を低め、こっそりとささやいた。
「実は、まだ少し残っているんですが、新鮮でないのでおもちできません」
(P200)

寄付の額

 探検家のスコットが政治家のロイド・ジョージのところへいって、南極探検の援助を求めた。
 当時大蔵大臣だったロイド・ジョージは、南極探検に興味を持っている大地主がいるからいってごらんなさい、と、教えてくれた。
 探検家は彼のすすめにしたがい、大地主を訪問したのち、再びロイド・ジョージをたずねた。
「うまくいったかね?」
 大蔵大臣の質問に探検家は答えた。
「一〇〇〇ポンドいただきましたが、もしあなたを探検隊へ参加させたら五万ポンド、またあなたを極地におきざりにすれば、一〇〇万ポンド出すといわれました」
(P35)

 最後にもうひとつ。

新銘柄

 第二次世界大戦直後、接収された日本の商店の棚に酒びんが並んでいた。
 ――極上のブドウからつくられた生一本のキング・ビクトリア・ウィスキー――
(P124)

 これはつまり、日本はブドウからウィスキーができると思っていた.、その程度の国だと考えられていたということでしょうか。ジョークになっているんだから実話ではないけれど、これくらいのまがい物を作りかねない国だと。

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