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2014年2月 7日 (金)

有楽町で待ってるぜ

 最近インターネットで、こんな歌を聴いて思い切り笑った。歌詞を見れば、わたしと同世代の人ならだいたいわかると思うので、ちょっと口ずさんでみてほしい。

あなたを待てば雨が降る 宵の十字路
真っ赤に錆びた 夢は夜ひらく
ああ、それでもなお命かけて
ああ哀愁の 俺は待ってるぜ

 「有楽町で逢いましょう」「哀愁の街に霧が降る」「錆びたナイフ」「夢は夜ひらく」「誰よりも君を愛す」「俺は待ってるぜ」という六つの歌のつぎはぎで、歌っていたのはザ・フォーク・クルセダーズ
 違う曲をつないでいくネタは演芸などに昔からあるけれど、これはよく出来ている。
 聴いたのは、インターネットのYoutubeにアップされた、大瀧詠一の「日本ポップス伝 2 Part-2の中でである。
http://www.youtube.com/watch?v=UHCLqF9TR5E(55分頃にあり。)

 大滝詠一(おおたきえいいいち)を知ったのは最近のこと。音楽には疎いので、昔やっていたという「はっぴいえんど」というバンドも知らなかった。
 昨年の暮に突然亡くなってニュースなどに取り上げられた.。その中に、日本の流行歌の変遷について該博な知識を持ち、その系譜についていろいろラジオ番組で語っていたという話があり、聞いてみたのが「日本ポップス伝」と「日本ポップス伝2」である。
 これが素敵におもしろい。それぞれ一回90分を5回連続なので、ちょっと長いが、懐かしい曲を聴いたり、思わぬ知識を得たりしながら、ずっと退屈せずに楽しめた。
 ファンがラジオ番組を録音したものを、インターネットのYoutubeなどにアップしたものなので、著作権の関係から音楽が一部カットされているのが残念だ。

 明治維新政府は音楽も西洋化しようとして、お雇い外国人を雇い、行進曲やオペラ、唱歌を導入した。これを学んだ日本人は、伝統をないまぜながら次第に日本独自の流行歌を作り上げていった、というのが大まかな話で、取り上げられる具体例がいちいちおもしろく、納得させられてしまう。
 水原弘の「黒い花びら」は、ポール・アンカの「君はわが運命(さだめ) You Are My Destiny」の影響のもとに、日本のオリジナルとして作られたと言う。続けて聴かされると、なるほどそうだとうなずかざるをえない。
 上記のザ・フォーク・クルセダーズの歌は、1960年代には流行歌というジャンルが確立していた、その証拠には、こうやってつぎはぎしても違和感がない、という文脈で出てくる。
 だからといってどれもおんなじだと言っているわけではないし、これはこれのパクリだとか、元の歌の方がえらいと言っているわけでもない。先行するものがあって新しいものが生まれてくることを、いろんな例を聴かせながら、系譜として説明している。

 軽妙な語り口で冗談も入る。スーダラ節などのコミックソングも大好きで、自分でもちょっとふざけた歌を作ったりしていたらしい。民謡歌手金沢明子の「イエロー・サブマリン音頭」は大滝詠一のプロデュースによるものだった。今聴いてもおかしくて楽しい。
http://www.youtube.com/watch?v=or9eOMtM5U0

 ネットを調べてみると、他にもこういうラジオ番組がずいぶんたくさんアップされている。最近の音楽の話にはついていけないが、トニー谷のレコードをずっと聴かせてくれるものもある。しばらく楽しめそうだ。
大滝詠一マイセレクション トニー谷大特集Part1
http://www.youtube.com/watch?v=XFYxijge0gU

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