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2014年9月13日 (土)

JB29 金子登の本

 金子登は放送関係の仕事をしながら、東西の小咄に解説を加えた本をあれこれ出していたようだ。
 英語ができて、99『チャーチル ウィット』、100『 ケネディ ウィット』の訳者でもある。
 文章や生活感覚が現在とはちょっとずれていると思うけれど、それは時代のせいもあるのでやむを得ないだろう。

 

118 性における笑いの研究

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     (書名) 性における笑いの研究
          
西と東の風流ばなし          
      (著者)   金子 登
      (出版者)  光文社
      (形状)     新書
      (頁数)     214
      (出版年)   1959/05/12
           (1960/07/20、21版)

・これは「研究」と銘打って、小咄は抑圧された願望のあらわれである、と精神医学的な解説が付け加えられている。しかし著者は精神医学の専門家というわけではなく、これも遊びのうちということだろう。要するにこの本は下ネタ小咄集である。

 

119 ユーモア辞典

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    (書名) ユーモア辞典 
      (著者)   金子 登
      (出版者)  青蛙房
      (形状)     四六判ハードカバー、函
      (頁数)     294
      (出版年)  1963/06/25

・この本は、『悪魔の辞典』のようなユーモア定義集と笑話辞典をくっつけたもので、アイウエオ順にことばの定義と、それに関する笑い話を載せてある。
 例えば「愛」なら、こんなふうになる。

[愛] .①あいた口がふさがらなくなる感情 ②自分をつまらない者と考えてうれしい情緒 ③こころのニキビ ④「愛は惜しみなく与う」(トルストイ)――そして取り返す。(あなた)

(愛の墓場) 「あなたって、もう少しもわたしを愛してくださらなくなってしまったのね……」妻は目に涙をいっぱいためながら夫に訴えた。「わたし、あなたがもっとあたしを愛してくださるものとばかり思っていましたの。こんなことなら、結婚なんぞするんじゃなかったわ……」すると、夫は、得たりとばかり答えた。「そこだ! 本当のことを言えば、僕は結婚をしている女には余り興味がないんだよ!」
(P7)

・これが900項目余り、二段組みでびっしりつまっているから、かなりの労作であることは間違いない。
 しかしまず、定義があまりおもしろくない。こちらは著者が作ったものと思われるが、辛辣でありさえすれば面白いというわけではない。
 笑い話も、なかにはテーマに合わせて無理矢理こしらえたようなものがある。また頁数節約のためか改行を少なくして詰め込んであるのも、少々読みにくい。残念だ。

 

120 ユーモア大辞典 上

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    (書名) ユーモア大辞典 上 
      (著者)   金子 登
      (出版者) 講談社
      (形状)     文庫
      (頁数)     384
      (出版年)   1978/09/15
           (1979/07/30、3刷)

・119『ユーモア辞典』の増補改訂版。文庫本二冊になっている。

 

121 ユーモア大辞典 下

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    (書名) ユーモア大辞典 下 
      (著者)   金子 登
      (出版者)  講談社
      (形状)     文庫
      (頁数)    本文221+索引121
      (出版年)   1978/09/15

・下巻には項目索引がついていて、それが121頁もある。項目数はおそらく千数百に及ぶだろう。労作であることは疑いないが、内容的には119と同じ。

122 男のユーモア 究極の話術

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    (書名) 男のユーモア 究極の話術 
      (著者)   金子 登
      (出版者)  KKロングセラーズ
      (形状)     新書
      (頁数)     253
      (出版年)   1994/11/10

・話術の本なので、「何にでも「おかしがる心」をもて」とか「相手をおもしろがらせる手順と表現法を身につけろ」とかいう部分がメインで、ジョークは、小さな活字で間にはさんであるという扱い。

・しかし話術の実用書というより、やっぱり艶笑エッセイとして読まれたものだろう。

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