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2015年2月12日 (木)

第三十番 高蔵寺

 次は木更津市の第三十番札所、平野山高蔵寺(へいやさんこうぞうじ)、高倉観音(たかくらかんのん)です。
 『観音霊場記』(→第十四番弘明寺 ご詠歌)によれば、高倉天皇(在位1168~1179)がこの寺を興隆したので「高倉」と称したが、尊号の字を諱(い)んで「高蔵寺」と書くようになったとあります。高倉天皇といえば、後白河天皇の子で安徳天皇の父、平家物語の時代の天皇です。
 さらに藤原鎌足とも縁があり、ここの観音様のおかげで鎌足が生まれたという伝説もあるそうです。このあたり、木更津市に編入される前は鎌足村(かまたりむら)といいました。
 大化の改新や平家物語で忙しかった人たちが、この寺とどれほどの関わりがあったのかよくわかりませんが、こういう話は、わからないところやありえないところに有難味があるのでしょう。

 仁王門から入ります。古そうで立派です。

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 本堂は、高床式の建物です。

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 正面の階段の高さが床の高さで、人が立って楽々入れます。

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 本堂は閉じられていて、本尊は限られたときにしか開帳されないそうですが、床下からなら常時拝観できることになっています。

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 その床下は「観音浄土巡り」になっていて、有料(300円)でした。

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 入って驚きました。地獄・極楽巡りということですが、ともかくやたらと仏像や銅像、置物や掛け軸・絵図の類が並んでいました。閻魔様や鬼はともかく、ビリケンさんに金精様、インド・東南アジア系かと思われる怪しげな神像に、河童などの狐狸妖怪、はてはディズニーの人魚姫まで飾ってありました。
 なんというか、エスニック民芸・骨董店兼秘宝館というと怒られそうですが、ちょっと毒にあてられ、あっけにとられて写真もとりませんでした。またそこら中に賽銭箱が置いてあるのも異様でした。おどろおどろしいのが地獄絵巻だけならいいけれど、極楽まで怪しげな雰囲気が漂っていました。
 正直これはどうかと思ったけれど、こういう摩訶不思議なごった煮が成立するのも、多神教のよさかもしれません。一神教の世界では、原理を研ぎ澄ましていく段階で切り捨てられてしまう魑魅魍魎、妖怪変化の類まで、多神教の世界では、なにかの時には役にたつかもしれないと、なんとなく片隅に残って、それなりの位置を占めている。そういうことだと理解しましょう。最近、一神教の非寛容が、世界を騒がせているときでもあります。八百万の神に合掌。

 肝心のご本尊は、そんなわけで写真を取り損ねたので、パンフに載っていた写真を載せておきます。こんな感じで足元が床下に置かれているので、穴から仰ぎ見ることができるようになっていますが、お顔まではよくわかりませんでした。

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 ご詠歌は、

はるばると 登りて拝む 高倉や
富士にうつろう 阿裟婆なるらん

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 これでもう一回、二月のバスツアーに行けば三十三カ所完了です。

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