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2015年10月19日 (月)

ジュラシック・ワールド

 9月2日、映画「ジュラシック・ワールド」を見た。「ジュラシック・パーク」シリーズの第4作。

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 第1作の時はCGによる恐竜の動きの迫力に圧倒された。あれからもう二十年以上たち、あの程度のCGはもうあたりまえになっている。今回は3D版だけれど、見たのは地元の映画館なので、普通の画面。それでもやっぱり恐竜の動きには驚かされる。恐竜アクション・スリラー映画として楽しんだ。
 しかしストーリーは、これまでのものと代わり映えしない。原作者のマイケル・クライトンが亡くなってしまったのが惜しまれる。『アンドロメダ病原体』以来、ずっと愛読したSF作家だった。ジュラシック・パークで遺伝子操作や複雑系の話題が出てきたように、次々に科学の先端的な問題が出てきて、わたしのような門外漢は一作ごとに「へえ、そうなの」と驚かされた。最近市場に出てきたウェアラブル・コンピュータも、もうずいぶん前のクライトンの作品に出てきていた。

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 コスタリカの孤島に作られた、ディズニーランドを思い起こさせる世界的な恐竜のテーマパーク「ジュラシック・ワールド」では、客集めのために、遺伝子操作で、より怖いより大きな恐竜を作り続けていた。その結果、ある日作り出された狡猾で凶暴な新恐竜が逃げ出して、テーマパークは大混乱、というのが基本的な話なので新鮮味はない。営利目的でやたら遺伝子を操作することに反対していた飼育員が、飼い慣らしていた恐竜を使ってこれに対抗…と話は展開して、後はアクション・シーンが続く。

 そこそこ面白かったが、もう少しストーリーにひねりがほしかった。遺伝子操作もいいけれど、雨蛙の遺伝子も混ぜたから恐竜に保護色がついて見えなくなったというのは、いかにも安易ではないか。これならなんでも混ぜればいい。改良した恐竜を戦争に使おうという計画がちょっと出てきた。こちらを本線にして「恐竜ウォーズ」も面白かったかもしれない。

 主人公の飼育員の吹き替えを玉木宏がやっていた。いい声だけれど、どうもこの主人公にそぐわないという感じがしてならなかった。
 ディズニーランド風の「ジュラシック・ワールド」の土産物店やレストランなどが立ち並んだ風景がいかにもそれらしかった。中に「寿司」という漢字の看板が出ている建物があって、本当に寿司は世界の食物になったんだなあと感心した。
 そうしたら、最後の大物恐竜同士の対決シーンに、その「寿司」の看板が出てきたのには笑ってしまった。クライマックスの、武蔵と小次郎の決闘と言っていい場面で、背景に「寿司」の看板はないだろう。日本の町でのシーンなら目立たないだろうけれど、コスタリカの町でひとつだけの漢字の看板はよく目立つ。アメリカ人にはエキゾチックな模様に過ぎなくても、日本人の脳裏にははっきり「寿司」が浮かんでくる。

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