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2015年11月26日 (木)

JB38 キリスト者のジョーク

 キリスト教の聖職者の方々の、説教などに交えて話すジョークや面白い話をまとめた本を紹介する。山北宣久、大川従道氏はプロテスタント、場﨑洋氏はカトリックであるようだ。
 

157 福音のタネ 笑いのネタ

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    (書名)  福音のタネ 笑いのネタ
      (著者)  山北 宣久(やまきた のぶひさ)
      (出版者) 教文館
      (形状)     B6判ハードカバー
      (頁数)     190
      (出版年)  2000/04/01

・教団の機関誌などに書かれたものの集成で、「キリスト教小咄」というジョーク集、「キリスト教談話室」というエッセイ、その他の記事からなる。

・ジョークは教会関係のものが多く、あまりひねりがないので、読んでそれほど面白くはないが、教会のお説教の中で聞く分にはおもしろいかもしれない。

間違い
 ある晩、酔っ払った人が電車に乗りました。しかし、何度乗り降りしても目指す駅に着きません。見かねた人が正しい電車に乗せ、たまたま居合わせた牧師の隣に座らせました。
 酒の匂いで事情を察した牧師は言いました。
 「気の毒な兄弟、あなたは自分が地獄への道を旅していることに気づいておにでかな」
 「なんてことだ!」と、その男は飛び起きました。「また違う電車に乗ってしまった」(p39)

 

158 福音と笑い これぞ福笑い

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    (書名)  福音と笑い これぞ福笑い
      (著者)  山北 宣久(やまきた のぶひさ)
      (出版者) 教文館
      (形状)     B6判ハードカバー
      (頁数)     184
      (出版年)  2004/12/10

157『福音のタネ 笑いのネタ』と同じで、「キリスト教小咄」というジョーク集、「キリスト教談話室」というエッセイ、その他の記事からなる。ジョークのレベルも前掲書と同じようなもの。

訪問者
 牧師はけげんな面持で訪問者に言った。「どこかでお目にかかりましたかナ」「もちろんです」と訪問者は言った。
 「ところで他人の失敗で金を儲けてもよいのかどうか聞きに来たんです」「それはいけません」と牧師は断言した。そこで訪問者はおもむろに言った。
 「では返していただけませんか。六ヵ月前、私の結婚式の代金としてお払いしたヤツを」(P14)

 

159 非まじめ牧師のジョーク集

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    (書名)  非まじめ牧師のジョーク集
      (著者)  大川 従道(おおかわ つぐみち)
      (出版者) 朝日新聞社
      (形状)     B6判変形ソフトカバー
      (頁数)     149
      (出版年)  2007/09/30
           2007/12/30 2刷

・この本の中のジョークで面白いのは、他の本から引っ張ってきたものばかりで、ご本人が考えたと思われるものは、どうにもいただけない。(参考文献のリストがある)

 飛んでいる小鳥が落ちた――コトリ!?
 教会へ行きましょう!――いつ? きょうかい!?

 この本なあに? 講談社現代新書よ!
 どんな人が読むの? 好男子や現代紳士よ!!

 これはジョークではなく、ダジャレという。

・板東三十三カ所巡礼に行ったとき、自分は話がうまいと思い込んでいて長い話をする坊さんがいたけれど、この牧師さんも、自分はユーモア精神に富んでいて、冗談がうまいと思い込んでいるのではないか。寄席だったら面白くなければ客は怒ったり帰ったりするが、お寺でも教会でも、信徒は我慢して終わるのを待ってくれるから、話している方は受けていないことに気づかない。

 

160 キリスト教小噺ジョーク集

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    (書名)  キリスト教小噺ジョーク集
      (著者)  場﨑 洋(ばさき よう)
      (出版者) 聖母の騎士社
      (形状)     文庫
      (頁数)     297
      (出版年) 2011/03/25
          2011/10/25 2刷

・この本は、実際に宣教師たちから聞いたジョークが中心だとのことである。だとするとこの教会のジョークのレベルは、ちょっと低めであると言わざるをえない。基本的にまじめな人々だから、ひねりのきいた皮肉などは出にくいのかもしれないが、紹介したいと思うようなジョークが見つからない。

・こんなふうなダジャレが多い。

アブラハムとサラ
 ある神学者によるとアブラハムの奥さんは大変美しかったと言われた。それはクレオパトラよりも楊貴妃よりも、そして小野小町よりも美しかったそうだ。
 サラはいつもアブラハムに愛され幸せに暮らした。
 しかしなかなか子供には恵まれなかった。
 やがて女奴隷ハガイがアブラハムの子供を宿した。
 それからハガイはサラを見下ろしたのでサラは夫アブラハムに訴えた。
 アブラハムを引きとめて叱責した。
 「ハガイよ、なぜ私の妻を苛めるのだ」
 「いいえ、わたしはサラ様を苛めた覚えはありません。ただハガイジメ(羽交い締め)しただけですよ」
 「ハガイよ。ハガイジメは、単なる苛めよりも罪が重いものだ。すぐにやめなさい」
 その夜、サラは泣き崩れながらアブラハムに慰めを求めた。
 翌朝、アブラハムは妻サラを元気づけるためにご馳走を振る舞った。
 こしらえたのは、こんがり焼いた油ハム(アブラハム)、それを綺麗な皿(サラ)に盛って綺麗な皿に差し出した。彼女は癒やされた。(p65)

 いくらなんでも「羽交い締め」に「油ハム」はひどい!会話の中では受けたのかもしれないが、それはあまりにも馬鹿馬鹿しいから笑ったので、このダジャレが面白かったわけではないだろう。だからこうやって文章になると、読む方が恥ずかしくなる。
 蛇足だが、このハガイ(あるはハガル)の子がイシュマエルで、アラブ人の祖先である。また、後にサラが九十歳で生んだイサクの子のヤコブがヘブライ(ユダヤ)人の祖先であるという。

 聖職者のみなさん、どうかジョークのレベルの向上にも少し心を向けてくださいますようお願いします。

 

 

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