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2016年2月11日 (木)

もったいない

 この人のこのことばから、昔のことを思い出した。

「私ら昔食べる物が無いもんだから腐ったご飯も洗って食べた。おかしなニオイがしてもこどもの頃は平気で食ってた人間ですから何にも思わんけどね」

Photo_3

 中学生の頃だった。友人が、「今日はオヤジに腐ったごはんを食わされて、まいった。」と言った。酸っぱくて、ニオイのする、あきらかに腐っている、ごはんを「もったいない、文句を言わずに食え」と、無理矢理食わされたそうだ。
 その友人の父親に面識はあったから、へーえ、あそこのオヤジもけっこうやるじゃないか、と変に感心した記憶がある。
 わが家では腐った物を食べろとまでは言われなかったが、食べる物があるだけで幸せだ、食い物に文句を言うな、好き嫌いを言うな、食べ物を残すなんでもったいない、という感覚は世間に満ちあふれていた。そういう時代に育った。だから、この人のことばにも、一抹の共感を覚えてしまうのだ。
 むろん、この人を弁護するつもりはない。このことばも、もったいないからというより、開き直って言いわけしているだけのようにも聞こえる。酸っぱいごはんを食べたいとも思わない。

 ただ次のような話が流れてくると、時代が変わったことを痛感するとともに、もったいない、と思わざるを得ない。
 以下は、「大量廃棄に「食べ物を無駄にするぐらいなら この習慣はなくしたほうがいい」という声」というnetgeek(ネットギーク)の記事の一部である。→(http://netgeek.biz/archives/65755)

2月3日の節分に食べると縁起が良いとされる恵方巻きについて、全国のスーパーやコンビニで売れ残りが大量に廃棄される事態が起き、「食べ物を無駄にしないでほしい」「こんなことならやめたほうがいい」という声が高まっている。

期間限定のイベントものの食べ物は時間が過ぎると一気に価値が落ちる。全国で起きている驚くべき惨状を画像とともに紹介していきたい。

▼コンビニでは恵方巻きを大々的に取り扱ったものの予想よりも買う人は少なく、大量の売れ残りが出ることに。

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▼全部廃棄処分。厳しいルールがあり、値下げして売ることも許されない。

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 2月3日、節分の当日に近所のショッピング・モールへ行ったら、恵方巻きがあふれているのに驚いた。いつからこんなことになったのか。コンビニやスーパーだけでなく、中華総菜屋やトンカツ屋まで恵方巻きを売っていた。いくら流行っているからといって、これが全部一日で売り切れるわけがない。
 翌日そこらじゅうで半額セールが始まるかと思ったら、どこの店頭からもきれいに恵方巻きはなくなっていた。生ものが入っているから引っ張るわけにはいかず、即日適正に処分しましたということになるのだろうけれど、日本中でいったいどれくらいの恵方巻きが廃棄処分されたのだろうか。うーん、もったいない。

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