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2016年9月 1日 (木)

自家製本1 印刷

 ブログに書いた今年の東北旅行記をまとめて製本することにした。といっても大量につくろうというわけではない。自分用の分と一緒に旅行に行った友人にあげる分だけあればいいので、自宅のインクジェットプリンターで印刷して、簡単安あがりの手作り製本をするだけだ。
 後でちょっと内容を確認したくなったときなど、パソコンを立ち上げて該当頁をさがすのは結構おっくうなもので、けっこう時間もかかったりする。紙にしておくのが一番簡単で確実だ。パソコンが壊れたおかげで消失してしまった記録や写真だってずいぶんある。
 その昔手作り製本をちょっとだけ習ったことがあるが、やり方を学習しただけで、技術として身につけたわけでわない。今回手順確認のため当時のノートを見ても、よくわからないところがままある。そこで今後のためにも、実際にやってみて、制作方法をメモしておくことにした。
 製本のプロの人びとがこのブログを読むことはないと思うが、もしあったとしても、素人の自家用なので、多少の間違いは大目に見ていただくよう、あらかじめお願いしておく。

紙の目
 まず最初に大目に見ていただかないと行けないのは、今回は「紙の目」をまったく無視した、ということ。これだけで、大目に見るどころか読むのをやめる人もいらっしゃるだろうが、やむをえない。
 紙を漉くときに繊維が一定方向に並ぶので、紙には一定方向の流れ目がある。紙を丸めるときに、丸めやすい方向と丸めにくい方向があるが、丸めやすい方向に平行に流れているのが紙の目である。
 紙の長辺に平行に紙の目が流れているのを縦目(T目)、短辺に平行に流れているのを横目(Y目)と呼ぶ。紙の目に沿った方向に裂くと裂きやすい、折りやすい。紙の反り方も目によって決まる、などの性質がある。
 だからできあがったときの紙の目を考えて、印刷する用紙も、見返し用紙も、表紙の芯になるボール紙も選ばなければならない。本が縦長のサイズなら、その頁が縦目になるようしなければならない。この方が開きやすいし、変な反りや、紙が波をうつのも避けられる。
 製本を習ったときに、紙の目の重要性はしつこく教えられた。糊のつけすぎをもったいないと言う先生が、目を合わせるためなら、素人目には紙がムダになるのも辞さない。1枚の紙から、寸法だけでいけば必要なサイズが2枚取れるとしても、目が合ってなければ1枚しかとらない。目が違っているのはプロの沽券にかかわることらしい。

 それでも無視したのは簡便性と経済的理由による。
 現在一般に安く出回っているA4上質紙はだいたい縦目になっており、A4二つ折りにすると横目になってしまうが、横目のA4用紙を探すのはめんどくさいし、おそらくかなり高くつく。
 今回使用したインクジェット用両面印刷用紙は家電量販店で買ったもので、これの横目用紙など市販されていない。見返し用紙も表紙も、ありあわせのものあるいはできるだけ手近で手に入るものですませたい。
 簡易に記録をまとめておこうというだけで、手工芸品をつくろうというわけではない。多少不細工なのはあきらめる。プロの人びとには申しわけないが、そういう趣旨なのでご理解いただきたい。

文書の作成
 まずブログのデータをワード文書に変換する。
 本当はわたしとしては縦書きの方が読みやすいが、もとが横書きなので縦に変換するとレイアウトの変更が大変だ。そのまま横書きでいいことにするが、1頁の大きさはA5にする。標準はA4だが、この大きさは字がいっぱいという感じになって、あまり好きじゃない。もっと読みやすい一頁がA5の大きさにする。
 もとの文章をワードにコピするだけだと写真がうまく頁に収まらないとか、余計な空間ができるとか、レイアウトを調整しなくてはいけない。これはA4の場合も同じで、最低限の労力はかけないとしょうがない。
 A4の用紙に両面印刷すると1枚で4頁とれる。空白頁も含めて4の倍数にしておけば紙のムダがない。あれこれ調整したら108頁になった。
 108頁だとA4用紙27枚、家庭用のホチキスでは綴じられない。さらにひと手間かけて糸綴じにすることに決める。

Dscf5049t

印刷
 最近の無線綴じの本がどうなっているのか知らないが、昔ならった話はこうだった。
 印刷会社が印刷するときには、まず大きな紙(全紙)に表裏で16頁分を印刷し、それを折って裁断して綴じる。だから16頁の倍数なら紙のムダが出ないので、本をつくるときには16頁が基本単位になっている。16の倍数になるように全体を編集する。
 これにならって、A4に両面印刷で4頁、これが4枚の16頁分を1単位として綴じることにする。

Photo だから上図のように印刷しないといけないことになる。1頁の隣に16頁、その裏が2頁と15頁というわけだ。
 ワードでどうやってこのように印刷するか。
 実はこれがよくわからない。
 ワードで中綴じ両面印刷用の設定はできるのだが、どういうわけか指定頁印刷ができない。やりたいのは、1~16頁を4枚の紙の両面に上図のように印刷して、次は17~32頁を同様に印刷して、さらに33~48頁…ということだが、これができない。全頁が印刷対象となって、108頁なら1頁と108頁が隣り合って印刷されてしまう。たしかに中綴じすれば本になるが、この厚さは困る。どこか設定を変えればできるのかもしれないのだが、わからないで困っていた。
 ところがあるとき、これがPDFならできることに気づいた。ワードのファイルをPDFに変換してやるだけいい。
 PDFにして「印刷」で
 「ページサイズ処理」→「小冊子」→「両面で印刷」、
 これで「ページ指定」をしてやれば、必要な範囲だけを上図のように印刷できる。

Photo
 これで目論見どおり、
 1~16、17~32、33~48、49~64、65~80、81~96、97~108
の七つの組(折り丁)ができた。最後の組だけ用紙は3枚である。

Dscf5054t          印刷後4枚ずつ折ったもの。(最後の一組は3枚)

 印刷のときは、プリンターで紙が重なって出てこないか注意する必要がある。裏表があわないとちゃんと製本できない。うっかりしていると相当の紙をムダにしたうえ、印刷をやり直すことになる。
 次はこれを糸で綴じる。

 

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