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2017年12月18日 (月)

江南13 上海蟹

誠品書店
 蘇州市内にある金鶏湖という湖のまわりは「中国-シンガポール蘇州工業園区」―通称「園区」といって、蘇州市とシンガポール政府関係企業との合弁で開発されたところ。現代的な街になっており、ショッピングモールや美術館などがあるという。街並みは日本の都会とほとんど変わらない。
 その中で、「誠品書店」という本屋にだけ行ってきた。
 大きなビルの中にあって、ショッピングモールのような感じの、ともかく売り場面積の広い書店で、雑貨のようなものもたくさん置いてある。台湾資本で、ここは中国最初の出店らしい。
 最近の日本の書店は、個人経営の街の小さな本屋がどんどんなくなって、都会の大型書店ばかりが目立つようになっている。どこもきれいで大きくて、雑貨や洋品まで置いてあったりする。
 それを更にひとまわり大きくしたような感じで、一見これは東京駅の八重洲ブックセンターも負けているのではないかと思われた。ただとにかく本の数は多いが、どれほどのレベルの本まで置いてあるのかは、中国語なのでよくわからなかった。
 上海に着いたときから、広い高速道路、立ち並ぶビル群、観光地の人、人、人を見て、ああ日本はもう中国に負けているのでは、という感じが深くなった。この話をすると面倒なので、これでやめておく。

上海蟹
 この日は上海蟹を食べるということでみんな楽しみにしていた。ちょうど季節である。
 同じく金鶏湖の李公堤という、湖に張り出した堤にある「得月楼」というレストランへ行った。ところがこの李公堤へ入るのにバス規制だのなんだのあるようようで、ここでもたどりつくまで時間がかかった。道の両側にはびっしり自家用車が停めてあった。やっぱり規制のやり方を考え直して、大量輸送のバスを優先すべだと、バスの乗客は考えた。

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 得月楼は蘇州料理の有名店らしい。新舘や別館のような建物がいくつも並んでいるうちの一つに入った。

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 白身魚の料理とかいろいろあったけれど、印象深かったのはやっぱりこれ。

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 この大閘蟹(だいこうがに、ダージャーシエ)、日本ではもっぱら上海蟹と呼ばれているが、蘇州の陽澄湖(ようちょうこ)産の物が最高級で、今日のはそれだという。
 紐は生きているうちにかけるもので、蟹どうしが喧嘩をしないように、もう一つは蒸し上がった時に姿が壊れないようにするためだそうだ。
 握りこぶしぐらいの小さな蟹だが、割当はひとり一匹。食べるのがなかなか難しい。裏からフタを開けて身やミソをほじくりながら食べるわけだが、もともと小さくて大きな肉はついていない。ちまちまとほじくって行くしかない。
 この席には、0さんという蘇州在住の篆刻家が列席していてた。京都の龍谷大学に留学経験があり、日本語が上手でとても親日的な人らしい。本来ならOさんが今日の交流会・講演会の通訳を務めてくれる筈だったのが、仕事の関係でできなくなった。それなら夕食だけでもとS社長が呼んだものだ。
 そのΟさんが殻のはずし方から身の取り方まで細かく食べ方を教えてくれた。しかしわたしはもともと魚を食べるのが下手で、蟹もうまくいかない。手間をかけたけれどだいぶ取り残しがあった。
 食べるのは面倒だけれど、味は悪くない。同行者の中からやっぱり松葉ガニの方がうまいよという声も聞こえたが、これは松葉やタラバとは別のもので比較はできない。微妙な味わいがあって、中国人が夢中になるのもわかるような気がした。

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 さてその0さんからは「今日中国」というグラフ雑誌のようなものをいただいた。右がOさんで、左はその老師らしい。
 A3判の大きな雑誌で、16頁と薄いけれど、ほとんど全頁がOさんの作品の紹介だ。それだけの篆刻作家としての実績や地位があるということだろう。PR用のものであるのかもしれない。しかし0さんからは自分の作品や関連商品を売り込むような話はいっさい出なかった。
 一行の中で篆刻を趣味とするN岡さんは、スマホで自分の作品を見せ、いろいろ話を聞いて、本場中国の専門家と話ができたととても喜んでいた。明くる日にはホテルまでわざわざ届けてもらって、著書を一冊いただいた。
 それなりの地位のある人が、海の物とも山の物ともつかない今回の交流会のために一度は通訳を引き受けてくださり、またわざわざやってきて、蟹の食べ方まで教えてくださった。本当に日本が好きな方なのだ思う。ありがとうございました。

 

 

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コメント

おはようございます
やはり中国は日本より大きくて(26倍)人口も多いので(11倍)そうしたインフラの発達は必然的なもので、失礼ながら単純に勝敗で比べるものではないと思います。言ってしまえば”必要だから作りました”それでいいのだと思います。
では、
shinzei拝

投稿: shinzei | 2017年12月18日 (月) 06時32分

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