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2017年12月21日 (木)

江南14 烏鎮雅園

第4日(10月28日)

烏鎮雅園(うちんがえん)
 第4日もホテル出発は7:30と早い。このスケジュールは少し反省しないといけないと思いつつ蘇州から烏鎮(うちん)へ。烏鎮はこのあたりに数ある水郷古鎮の一つで観光地として有名なところである。その水郷へ行く前に、「烏鎮雅園」という老人施設を見学に行った。

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 漢詩ツアーがどうして老人施設へ行くのか?
  交流相手の団体をさがしてもらったとき、最初に出てきたのが老人クラブや老人大学の漢詩愛好会という話だった。それはいい。われわれのサークルも高齢者集団だし、漢詩のレベルも、そういう趣味の会であればトップクラスということはないだろう。われわれのサークルでもなんとか話ができるのではないか。
 杭州の老人大学と茶社でお茶を飲みながらという話も出て、期待していたのだが話はまとまらず、最後まで残ったのがこの烏鎮雅園の老人大学との話だった。
 結局日程があわず、交流はお流れとなったが、施設だけ見学させてもらうことにしたものだ。

 ではこの烏鎮雅園というのはどういう施設か。インターネットを見ても、中国語だからよくわからない。https://read01.com/zDxMgj.html#.WjWOKOQUnIU
 上記頁のタイトルは「烏鎮雅園――中国最成功的養老度暇施設となっている。中国で最も成功している「養老」と「度暇」の施設ということで、度暇というのは休暇を過ごすというよな意味である。
 ただの老人施設ではなく、病院からレジャー施設まで併設された、大きな老人の街のようになっているらしい。わたしはちょうどこの頃話題になっていた、倉本聰のテレビドラマ「やすらぎの郷」を連想した。
 帰国してから見つけたのだが、経済産業省関係の「上海介護拠点促進プロジェクト」の 調査報告に少し記載があった。これは中国に、介護施設の建物などのハードと介護サービスのソフトを売り込もうという計画で、中国ですでに展開されている事例として烏鎮雅園(烏鎮グレースランド)が報告されていた。(下記報告の19~25p)

http://www.meti.go.jp/policy/mono_info_service/healthcare/iryou/downloadfiles/pdf/28fy_China_HealthcaredesignNT.pdf#search=%27%E7%83%8F%E9%8E%AE%E9%9B%85%E5%9C%92%27 


 烏鎮グレースランドは、元気で健康的な生活を送りたい退職高齢者層のため、景観に優れた環境と豊富なレジャー建康施設を提供している。総合ヘルスケア養老パークは高齢者利用を中心に考えた計画で、機能的なデザインと懐かしさを有機的に統合したサービス施設であり、「養生養老、健康と医療、レジャー・リゾート」を三つのテーマとしている。敷地は、「養生住宅、老人大学、養老模範区、医療公園、特色商業区、リゾートホテル」の6つのゾーンからなっている。(p19)

 壮大な計画で、稼働しているのはまだその一部。建設工事が進行中だった。

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 完成模型を見ながらわれわれも説明を受けた。

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 日本的感覚の老人福祉施設ではなく、中国の民間資本による、退職高齢者が安穏に余生を過ごすための街づくりというところだ。けっこう恵まれた層を対象としているように見受けられた。居住区は別荘タイプ、高層集合住宅、低層集合住宅など様々なタイプがあり、当然価格は異なる。
 集合住宅のモデルルームも見て来た。マンションタイプで75㎡が125万元(1元17円換算2,125万円)、95㎡が170万元(2.890万円)ぐらいといいうことだ。

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 いくつも棟があって、いろんな部屋がある。

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 老人大学というのはカルチャースクールのようなもので、活動カレンダーを見ると、茶芸社、唱歌、太極拳、瑜伽、花鳥画などなど多彩な部活動がある。京劇倶楽部もある。撮影倶楽部は写真部だろう。交誼舞活動というのは社交ダンスだろうか。
 ここの漢詩愛好会と交流会という話をしてもらっていたのだが、そういう部はなく、詩朗誦活動というのが対象になっていたのだろうか。
 ともかくこことは日程が折り合わず、交流はダメになったけど、施設の見学だけさせてくださいということで訪問したものだ。

 ちょうどこの日、10月28日は旧暦の9月9日で重陽節にあたり、その催し物行われていた。現代の中国では重陽節は「敬老の日」(老人節)としているそうだ。
 「節日的歓笑 雅園的味道/第三届・重陽百寿宴/活動現場」という看板が出ている。

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 窓の外からのぞかせてもらうと、体育館のような広いところがバーティ会場になっている。会費は一人10元で、みんな自作の料理などを持ち込んでやるらしい。鍋を抱えてやってくる人たちとすれ違った。

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 以上が烏鎮雅園訪問記である。
 この訪問は一行から評判が悪かった。なんで観光地でもなければ漢詩とも関係がない、こんなところへ来たのか、というわけだ。
 これは団長たるわたしの責任である。最終的にここを日程に組み込んだのはわたしの判断で、こんなことを考えていた。
 第一に、最初に交流を考えた老人大学がどういうものなのか見ておきたかった。ひょっとして二度目のツアーがあるとすれば、老人大学が交流相手になるものかどうかこの機会に確認しておきたい。
 第二に「重陽節」の行事を見たかった。このツアーの日程は、10月28日が重陽節であることで決まった。漢詩には「登高」という、山に登る行事のことがよく出てくる。重陽節に行けばなら何か見るべき行事があるのではないか。お祭りのようなことをやっているのではないか。そう考えた。
 ところが探してもらったが、わたしの考えるような行事はなさそうで、この施設で何かやるということだった。だからきっと菊の花でも一杯飾ったお祝いか何かあるのではと期待した。せっかくこの時期を選んだのだから、何か重陽節にちなんだ行事を見たい。
 第三に、「やすらぎの郷」の影響もあって、老人施設に興味があった。それに観光地でないところへ行くことは、ツアーの特色にもなるのではないか。
 理由としては以上のようなところだったが、事前に参加者に十分な説明はしていなかった。結果としても、残念ながら期待ははずれた。
 訪問日が土曜日で老人大学は休業なので活動状況は見られなかったし、要するにカルチャー教室なので、団体同士の交流とはならなそうなのがはっきりした。
 重陽節の行事は上記のとおりで、伝統行事とは遠かった。菊の花もなかった。
 一行の中で老人施設に興味のある人はごくわずかだった。
 これでは時間の無駄と感じた人が多かったのも無理はない。

 団長として深く反省しております

 

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コメント

おはようございます
よく「中国は危ないから行くな」という意見がネトウヨ界隈で多いそうですが、実際中国は大丈夫なのでしょうか?私も本を買いに(ちなみに私はハングルと簡体字を読めます)ソウルに行った後に上海に行こうかと思っていますので少し心配です。
では、
shinzei拝

投稿: shinzei | 2017年12月21日 (木) 06時35分

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