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2018年1月15日 (月)

JB72 ロシア・ソ連のジョーク集4

 ロシア・ソ連ののジョーク集リスト(JB70 ロシア・ソ連のジョーク集3参照)に1冊追加。

221 ロシアのジョーク集

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    (書名)ロシアのジョーク集
                   アネクドートの世界
      (著者)  さとう好明
      (出版者) 東洋書店
      (形状)     四六判ソフトカバー
           (ユーラシア選書)
      (頁数)    182
      (出版年)  2007/07/25

・著者はもと商社員としてロシア、カザフスタンで勤務していたとのことで、ロシア人の生活状況やカザフスタンの紹介、ロシアの奇人変人紹介などにそれなりのページをとっている。
 だからロシアの内情のようなことに興味のある人にはいいかもしれないが、純粋にジョーク本として楽しもうという人には、とりつきにくい。
 ロシア・マフィアの歴史を滔々と書かれても、カタカナ書きのロシアの固有名詞やロシア語が多くてなかなか頭に入らないし、ロシア語のダジャレ=語呂合わせとなると、解説されても笑えない。

・ジョークも、背景になっているロシアの歴史などをある程度知っていないとわからない。これはソ連時代のものだろう。

 地獄で党組織の改選中。長髪の髭面が推されました。理論に強いというのが推薦の理由です。その人は辞退しました。
「現時点では不適格です」
「どうして?」
「一つは、ほとんど一生海外におりましたし、二つ目は、妻は貴族の出です。第三に、私、ユダヤ人なんです」
 後ろの列から、「名前は? 名前を言え」
 髭面は、「マルクスです。カール・マルクス」(p128)

・ソ連時代もユダヤ人ジョークはあった。

 年老いたユダヤ人が臨終を迎えています。この悲しい臨終の床に友人、親戚、知人全員が集まっています。みんなに向かってこの年寄りが言うには、
「この代を去るにあたって、死ぬ前に懺悔をしたい。アブラームや、覚えているかい? 一九三六年に一〇年食らってシベリアで伐採したろう」
「もちろん、覚えているよ。忘れられるものか」
「ちくったのは俺なんだ。アブラーム、許してくれ」
「いいさ、お前から取るものなんかありはしない。許すよ」
「イサアク、覚えているかい? 一九三八年に一五年食らってウラルからマガダンまで飛ばされたろう」
「もちろんだとも、忘れようったって忘れられない」
「あれも俺がお前を売ったんだ。許してくれ」
「許すも許さないも、お前は死んでゆくが、俺らは後に残る。恨みをいつまでも覚えておく必要はない」
「みんな、最後のときは近い。どんなにおかしく思えようが、俺の最後の願いを叶えると誓ってくれ」
「もちろんだとも、叶えるよ。言ってみろ」
「窓際に俺の好きなサボテンがある。俺と同じくらい生きてきた。奴と別れることはできない。死んだら奴を俺のケツに突っ込んでくれ」
「そんなことできるものか。なんてへんてこな願いなんだ」
「誓ったはずだぜ」
 この後老人は息を引き取りました。友人たちや親戚はかれをうつぶせにして、巨大なサボテンを取って、このへんてこな願いを叶えてやりました。この瞬間、ドアのベルが鳴り、捜査令状を見せながら刑事たちが入ってきました。
「警察に、ここで年寄りのユダヤ人を死ぬまでいじめているっていう情報が入りましてね」(p126)

・上記はユダヤ人蔑視のジョーク。この手のけっこうブラックなジョークがいくつかある中で、わたしが思わずドッキリしてしまったジョークがあった。

 本邦優良映画館でご鑑賞ください。最新のホラー映画「老人ホームのロジオン・ラスコーリニコフ」です。(p91)

 ラスコーリニコフは言わずと知れたドストエフスキー『罪と罰』の主人公。選ばれた人間は生きる価値のない老婆など殺してもかまわないと殺人を犯す。それが老人ホームへ行ったら…というブラック・ジョーク。
 相模原のあの事件の後で、このジョークは笑えない。
 ジョークを笑っていられる時代がいい時代なのだ。

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